前回に続きトードにマジレジェンドで挑む小津兄弟。今日は気合の入り方が過去最高ということでトードの反撃を物ともせず開幕マジカルクライマックスで撃退します。母フィギュアを手に乗せて感慨に浸る5人。母が目覚めたらまずなんて声をかけるか、などと言い合っていたのですがさすがにこんなにあっさりと収まるはずがありませんので、トードが母を掻っ攫って地上界へ逃走します。
トードの開けた次元の裂け目を抉じ開けて海辺に出たマジレジェンドは不意打ちをくらいますが今回は強さも段違いです。怒涛の反撃でトードに攻撃の隙を与えず一方的な戦いを展開します。スピード感のある良い戦いです。様子を見に来たスフィンクスも母親への思いという未知数のプラス値に恐れを抱くばかりです。トードの腕を踏みつけてあと一歩で母を手放させるところにまで漕ぎ着けたマジレジェンド。
しかしトードは嫌な相手の手に渡るくらいならフィギュアを壊すという過激思想のオタクでした。母をキャッチしようと手を伸ばすマジレジェンドの前で母は爆散。ショックで先ほどまでの気力が一気に萎えた5人は一瞬で変身も解けてしまいます。それを見たスフィンクスが戸惑っていますが、こいつ人間の心を観察するうちに興味が抱き情が湧いちゃう系の敵になりそうな予感がします。母親に憧れる委員長とか可愛いぞ。委員長、それが上げて落とす作戦が綺麗に決まった瞬間ですぞ。ほんとに勝ち確状態でしたからね、絶望も一入でしょう。集団でファントム生み出しかねません。
一方ワイバーンと戦うウルザードは一瞬ワイバーンのクロックアップ攻撃に押されますが実力は一歩上でした。何度か重い斬撃を食らわせレイジングストームを炸裂させます。ワイバーンはまともに食らったので死ぬかと思ったのですがダメージはそんなにないようです。さすがに冥府神と言うべきなのか戦力のインフレと見るべきなのか。その戦いぶりを見てワイバーンでは手に負えないと判断したダゴンはティターンを差し向けます。ティターンでは無理だというワイバーンでしたが実はティターンは本気を出していないだけでした。割と穏健派の顔ながら爪を隠しているとはイケメンかよ。肩の飾りが大きすぎて腕を上げた時の長さがアンバランスなのが欠点です。剣を合わせたウルザードは強敵の予感を感じます。さらにンマの魂を抱えていること自体がダメージとなっているため歯が立ちません。
母爆散に悲しみにくれる5人でしたが、翼は序盤の戦いのあとの母の「勇気を出して。」の言葉を思い出します。勇気を出して希望を持ち続け、母の匂いを辿ります。これも懐かしのヴァンキュリア回の魔法です。こんな魔法二度と使い道ないと思っていたんですがまさかこんな重要な回で使うとは。
その様子を見て希望をつないだ他4人も一緒に探し、遂に麗が光の粒が集まっているのを見つけます。ウルザードの魔法で転送された際に光の粒に姿を変えられた効力が残っていたのでした。翼の勇気に応えてダウンロードされた新魔法で光の粒を集めて母を再生します。実はこの魔法ウルザードのかけたやつの解除魔法らしく、いつものウルザードの魔法が発動するときのエフェクトがかかるのがにくい演出です。
兄弟が呼びかける中でとうとう母が目を覚まします。一人一人の顔をじっと見つめる母に泣きつく兄妹。母を取り戻せたのは翼と麗のおかげだと聞いた母は、実は2人と同じ夢を見ていたのだと語ります。それを聞いて感極まる2番目コンビが可愛いです。口々に魔法使いとしての活躍を聞かせる兄妹たちが微笑ましいったら…
ここまでこれたのも最初の戦いのあとで「勇気を出して」のメッセージを残した母のおかげだという翼。実際恩恵を受けたのはこいつと芳香だけですから、翼に言わせることで良い説得力が出ています。この重要シーンで序盤の展開を反芻させるストーリーは綺麗にまとまっています。母の序盤の発言は勇気の定義がブレブレであまり好きではないのですがこの使い方は好きですね。大団円ににっこりせざるをえない。
その時、母のマージフォンがインフェルシア警報を発します。まだ持ってたのかよ。カエルの卵の吸いすぎでトラベリオンがぶっ壊れた光がトード相手に苦戦し、間も無く地上にカエルが降り注ぐ、というところまで追い込まれていましたが、間一髪で母率いるマジレンジャー一行が登場します。黒ローブ久しぶりですね。これをバサァッとするのがカッコよかったので復活して嬉しいです。母が氷魔法で空のカエルを凍りつかせ消滅させます。魔法力強すぎる。ついでに母ともども変身します。「あふれる勇気を魔法に変える!」まで付いた名乗り口上は久しぶりですね。レジェンドフィニッシュ母加入バージョンで一撃爆殺。さらばトード、お前は愛らしいやつだったよ。
帰路につくマジレンジャー一行はこれで最終回にしても良い感じの爽やかな大団円感です。光が蚊帳の外なのが気の毒でしょうか。保護者不在の間に旦那の部下が家に入り込んでいたとあっては母も心穏やかではありませんね。ここでマジレンジャー-完-を阻止すべく母が何かの予感を感じて振り返ります。そう、旦那が地下で死にかけていたのです。ンマの魂を奪われ、地割れに落とされるウルザード改めブレイジェルで今回は終了です。何回地底に沈めば気がすむんだろうこの人は。
正直母の死を糧に頑張ってきた小津兄妹を応援していたので保護者復活は歓迎していなかったのですが、感動を誘う演出の数々と母を救う兄妹の今までにない熱さにノってしまいまた。しかしこんなに良い話でメインに据えてもらえないどころかがっつり真ん中兄妹に良いところを取られる魁はかわいそうの一言につきます。青黄の活躍は意外とコンビネーションが良くてよかったですね。