クリスマスですよいつの間にか。まだ秋ぐらいの感覚で見てました。こいつらは全く私服を着ない上にジャケットも夏仕様にならないので季節感が掴みづらいです。
小津家は毎年恒例クリスマス仮装パーティの準備です。プロガールフレンド芳香のクリスマスが空いているとは思えませんが、マンドラとスモーキーも巻き込んで楽しそうな兄弟です。そこへ何やらしけたツラで光が入ってきます。
兄妹のはしゃぎっぷりに突っ込みも入れずにため息をついていると、突然スノウジェルのマルデヨーナ世界に拉致されます。光は激戦を極める冥府神との戦いに対する自分の力不足を感じて凹んでいたのでした。まあ気の毒なほど負け戦さ続きですからねえ…スノウジェルはババアの勘で光の愚痴を聞いてやろうとお節介を焼いてくれたのでした。優しいぜババア。
スノウジェルは魁から学べとのお言葉を残して光をリリースします。何で他の兄妹じゃなくて魁なんだ…とか考える先生、何気に酷い。まあでもスノウジェルの教えだし、ということで魁の1日先生生活が始まります。光の先生役なんてなんか気分いい、と調子に乗る魁が微笑ましく見えない時点でもうこいつへの好感度上昇は望めないなーと思うんですよね…前回の話で株は上がったんですけどね。何を学べばいいのか分からないので、とりあえず1日魁にくっついて行動することになりました。
一方、ンマの転生をウルザード改めブレイジェルが阻止しているのを知ったインフェルシア。石版に選ばれずに業を煮やしたドレイクが誰彼構わず喧嘩を吹っかけていました。石版に選ばれたらそれすなわち死なんですけどね。何でみんなそんなに死に急ぐのか。ここにイケメン枠のワイバーンが止めに入り、ドレイク対ワイバーンのゴングが鳴ります。ワイバーンとドレイクの体格差にびっくりしました。ワイバーンはスピードタイプ、ドレイクはガードタイプということで、ワイバーンの猛攻にもドレイクの世界一硬いらしい鎧はビクともしません。いざドレイクの反撃というところで石版が光り、戦いは中断です。でもよかったですね、今回ドレイクが選ばれましたよ。ドレイクはウッキウキで地上に出だしていきます。
その頃魁達は中学時代の友達の働いているケーキ屋でバイトをしていました。こういうことをしれっとできちゃう特撮キャラ達のコミュ力羨ましい限りです。
最後の一個を棚に積んだのですが、脚の留め具が外れていてケーキが全部崩れてしまいます。落胆するケーキ屋一家に魁は全部作り直そう、と提案します。周りが全く諦めモードの中1人でケーキを作り出す魁ですが、素人が売り物作っちゃいかん。考えなしの魁の行動に溜息をつく光。さらにケーキ用の苺を調達できないということですが、魁は諦めません。堪りかねた光がもうちょっと考えないと作ったものが無駄になると言うのですが、魁は考えてる時間が勿体ないと聞き分けません。前回のストーリーから少々周りの声を聞くようになるかと思ったのですがやっぱりそんなことはありませんでしたね。
そこへドレイクが降臨します。ストレートに辺りを破壊することで神罰執行するドレイク。テンションの上がったドレイクは首と翼が伸びて竜形態になるのですが長い首が何となくアンバランスです。マジレンジャー達はマジレジェンドとトラベリオンで出撃します。以前ドレイクにボコられた光は闇雲に戦っても負けるので慎重に行こうとするのですが、とりあえず突っ込む派の兄妹はいきなりマジカルクライマックスをかまします。案の定効果はなく逆に一撃でばらけてしまいレジェンドパワーも使い果たす始末。
竜には竜でということでマジドラゴンに魔人形態の魁が乗った状態で迎え撃ちます。飛行竜同士の戦いでまさに妖怪大戦争といった趣です。攻撃が全く効かないのに無闇に戦うなという光に、やってみなくちゃわかんねえ!と聞く耳を持たずに突撃する魁。マグレで当たった攻撃が少々効いたようですが、これにキレたドレイクの一撃で魁は吹っ飛ばされて変身が解けてしまいます。魁に駆け寄る光のバックでマジドラゴンとドレイクが大戦争しているのが妙に豪華です。
魁の無茶を止める光ですが、魁がブチ切れます。「こんな戦い方は自分を危険に晒すってことが分からないのか!」「なんだよさっきから!俺の何がダメなんだ!」「考えなしに突っ走るところがだ!戦いのときだけじゃない、さっきのケーキ作りの時だって…根拠もないのに無責任だ!何でもやればいいってもんじゃないだろ。」マジでその通り。ドレイクを見たときの光は少々へたれていましたがあれだって魔法力を無闇に使わないようにという配慮から来たものですからね。それに根性で特攻あるのみの精神が主流の特撮界ですからこういうのを指摘してくれるキャラは貴重ですし、今回の魁に至っては無責任というのもど正論です。よく言ったぞ光。
で、次の魁が酷い。「ねえ、今日は俺が先生で、あんたが生徒じゃなかったの?俺から学ぶんじゃなかったのかよ!先生の言うことに一々口出しすんな!」「そんなのはもう止めだ!よく分かったよ魁。やっぱり君が生徒で、僕は先生だ。残念ながら君から学ぶことは何もない。」もうこんな台詞をこの終盤で主人公に吐かせるなんて制作側が意図的に魁をディスっているとしか思えません。
光の台詞ももっともなのですが、その時スノウジェルが降臨して簡単に生徒役を放棄した光に失望の念を表します。さすがに理不尽。ドレイクに吹っ飛ばされてマジドラゴンは変身解除され、 肉弾戦サイズになったドレイクに今にもぶっ殺されそう、という時になんとスノウジェルが変身します。輝く氷のエレメント!もっさりしたフォームと見栄の動きがどことなく昭和臭いのですが、スノウジェルのババア口調と歳だから戦うのは面倒だ、という態度にマッチしています。
このスノウジェルの歴戦のババア感がまことにかっこいいです。戦い方も小回りの良さを活かし、攻撃を受け流すスタイルで強者っぽいですね。ドレイクも思わぬ相手に怯みます。この戦いを見ていたウルザードさんがスノウジェルの戦いぶりを勇気があるからだと評していますがこれには若干違和感。なんでも勇気のおかげにすればいいってもんじゃないですよ。普通に経験値の差とかでいいじゃないですか。
スノウジェル、攻撃は見切っているものの体力と攻撃力が付いていかないところがリアルでいいですね。劣勢になる前にスノウジェルはマルデヨーナ世界にドレイクを引きずり込みます。戦いの続きについて来いと兄弟を促しますが、光は邪魔だからくるなと言われてしまいます。そのまま光だけ取り残され、気まずい空気の中次回に続きます。
うーん今回の魁はムッカMAXでした。スノウジェルが光に厳しく当たっているのは割とネガティブ思考なのをショック療法で治してやろう、というところでしょう。まあ慎重すぎるのも時には良くないという内容自体はいいんですが、その代わりにこの誰が見ても流石にねーわ状態の魁を手本にしろというのは受け入れがたいです。多分次回、魁の無謀特攻を良しとしちゃう光になるんですかね…