前回死亡したと思われていた光とルナジェルですがやはりスモーキーのおかげで難を逃れていました。ブレイジェルの気配を察知した2人はインフェルシアに急ぎます。
その頃インフェルシアでは兄弟がウルザード改め親父と衝撃のご対面中です。親父はメーミィの不意打ちをあっさり退け5人を退避させます。実力十分ですが衣装がスターウォーズ的でダサいのが欠点です。
親父はンマを封印する直前で呪縛転生という魔法を受け、すべての記憶が消えてウルザードとしてインフェルシアに忠誠を誓っていたのでした。モールドの毒を吸い込んだことで記憶を取り戻したというのですが、モールドのカビ効果としてはちょっと謎効果です。親父の生存を喜ぶ上4人。しかし魁はすんなりと今までの敵が親父だとは認められません。まあ母も手にかかっていますしこっちの方が順当な反応です。
そこへメーミィ達が現れ、謎の頭痛持ちとなった親父はヴァンキュリア様に拉致され、5人はキマイラと戦う羽目になります。歯が立たず絶体絶命の時に、馬に乗って駆けつける光先生マジ王子。時空を超える馬らしいんですがこんなのどこから調達したんだか。今までのピンチの時にも使ってあげてくださいよ。メーミィと決着をつけたい2人は兄弟を地上に送り、自分たちはインフェルシアに残ります。ルナジェルがインフェルシアの地上進出を抑えてるから戦えないという設定は消滅したんですかね。
地上では追ってきたキマイラが巨大化します。これに1人逸って立ち向かう魁は馬と合体してセイントカイザーに変身します。そういえば時空を超える馬ですからバリキオンと種類は一緒なのでこの魔法が使える…のか?上4人もマジドラゴンになって戦いますがあっさり叩きのめされて変身解除されます。なぜか同じダメージを食らっても無傷のセイントカイザーは防御力が高いんですかね。
次々に攻撃を受けて倒れる魁ですが、そこへなぜかウルカイザーが現れます。ここは全く何をしにきたかわかりませんね。記憶を取り戻しかけているウルザードを自由にさせるのも、キマイラに加勢するでもなく駆けつけたのも、魁を焚きつけるような発言をするのも全ての行動が意味不明です。ともかくウルザードへの怒りで気力が蘇った魁は一撃でキマイラを撃破し、ウルザードとの戦闘に移ります。まあこっちの方がメインなんでキマイラが前座になるのは仕方ないんですがあの凶悪なモンスターが一撃で退場してしまうのは少々惜しいです。
しかしこの後のセイントカイザー対ウルカイザーからの変身が解けて赤対ウルザードは派手で楽しい戦いです。特に変身が解けてからはここのところ少なかったアクロバティックな動きが多くてかっこいいです。戦いを止めようとしない2人に上4人が割って入りますが、両者とも言うことを聞きません。自分の感情に任せて上の言うことを聞かない末っ子気質が久しぶりにイラつく展開です。
翼を突き飛ばした勢いで魁は剣を手放してしまうのですが、ウルザードは剣を拾うよう促します。さらに怒りに我を忘れず純粋な力でかかってこいとアドバイス。その姿に今までの騎士道を重んじるウルザードの戦い方を思い出す魁。最初はウルザードマジイケメンの要素だったんですけどね。ちょっと描き方が不味くて立場ぶれぶれな敵の演出に変わってしまいました。
魁は、そんな敵ながら憎めない行動をとるウルザードに苛立ちと疑問をぶつけます。私も同意見です。「それは、ウルザードが父さんだからだ。」「決して卑怯な戦い方をしないのは、」「1番奥の部分でお父さんの心が残ってたからなんだわ。」う、うーんうーん。そこはウルザードの人格が純粋に戦闘狂だからとしてくれても良かったです。それにこの兄姉のウルザードへの心の許し方が急速すぎて違和感です。ちょっとは魁ぐらい葛藤してもいいじゃない、今まで敵だったんだから。気持ちを整理できない魁は剣を捨てて拳でウルザードに殴りかかります。
一方メーミィと戦うために残った大人組に、メーミィはボンドゲームを提案します。天空聖者の決闘方でいわゆるチェインデスマッチです。ちなみに魔法は使えないルールですがメーミィプロデュースの時点で罠の匂いしかしません。察知してかしらずか、正々堂々引き受ける光はこっちから見ているともどかしい限りです。ここの戦いも動きが激しくて面白いです。装飾過多な着ぐるみ同士の戦いなのに凄いです。僅差で光がメーミィを圧倒しますが、案の定メーミィはルールを破って魔法を使い、形勢を逆転します。それでもブレイジェルから教えられた勇気を重んじる光は、魔法も手助けも良しとしません。メーミィの一撃に対して、先ほど弾き飛ばしたメーミィの剣を拾って反撃する展開は熱いです。
場面変わって、ウルザードに掴みかかる魁はブレイジェルに戻れと縋ります。「おれは、兄ちゃん姉ちゃんと違って、父さんとの思い出がないんだよ!なんにも覚えてない。父さんとの思い出が、ウルザードとの戦いの記憶なんて、そんなの絶対にいやだ!」迫真のいいシーンです。兄弟の中でも記憶がない分親父への憧れが段違いだったんでしょう。それが正体はウルザードだというんですから反発心も一入というところです。まあ翼と麗あたりは同じぐらい記憶がなさそうなんですけどね。魁の涙に触れたウルザードは記憶を取り戻し、さらに呪縛転生もあっさりと破ります。ここ、呪縛が解けるのが早い、とかはいいんですが、あまりにも演出があっさりしすぎでそれでもいいのか闇の力!?と思ってしまいます。
完全に元に戻った親父に駆け寄る兄弟ですがそこへ復活したンマが現れます。ンマ様豹とかネコ科の見た目を勝手に想像していましたが、どちらかというとタコでした。父は単身地下へ潜り、恐らくは自らを犠牲にしてンマ様を葬ります。ん?ンマ様もインフェルシアも終了?早くないですか?と思っていたらどうやらここへきて新展開のための全く新たな敵の登場のようです。ンマ様復活の線はあり得ると思いますが新敵の登場ということで、せっかくンマ様出てきたのに退場早すぎる。さらに光に一撃を加えられたメーミィも灰になって退場し、まさかの悪役一掃です。一撃とはねえ…
地上の小津兄弟の元にはレジェンドパワーが戻り、5人は親父が恐らく命と引き換えにンマを倒したことを悟ります。それでも親父に会えた5人の顔は晴れやでした。しかしながら親父の言い残した言葉、母が生きているというのが気になる5人。そんなこんなで次回に続きます。
思いがけず終盤への大ターニングポイントでした。展開のいそぎ足加減に多少の不満はありますが、それよりもこんな盛り盛りな展開のくせに演出があっさり過ぎます。仮にも2大強敵が倒された回なのにそれぞれ一撃とはなんたることか。キマイラに至っては記憶にもないレベルです。さらにかなり長いこと引っ張っていた大ネタのはずのウルザード=親父、かつ親父はインフェルシアに呪いで囚われていること、ここの問題をかなり静かな演出で解決してしまったのも拍子抜けです。もっと兄妹の葛藤、さらに親父自身の苦しみがあってもよかったんじゃないかと。魁の叫びが迫力があっただけに残念でした。そしてやはりというかなんというか、母復活の予感…